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2025/10/06

総裁選。麻生さんの大博打にしびれました!

総裁選・麻生さんの大博打にしびれました!

こんにちは。
クールペイです!
 
10月4日(一昨日)は総裁選開票日でしたね!
結果は高市さんが総裁に選ばれました。
 
でも、この結果の裏ではあの大物政治家「麻生太郎」の暗躍があったとされています。
 
 

麻生太郎「フルスペックにした意味を忘れるな」

 
この言葉。
今回の総裁選で出た麻生太郎さんの言葉です。
 
これは「国会議員」だけじゃなく「全国の自民党員+党友」の両方の票を合わせて決める以上、その意義をしっかり理解すべきという意味。
 
つまりは、派閥や国会議員だけじゃなく、しっかりと「世論(全国の自民党員+党友)」に耳を傾けて総裁を決めようぜ!…みたいな意味です。
 
 
 総裁選の仕組み
 
自民党の総裁選で投票できるのは下記の2通りの方々
 
  • 1. 全国の自民党員+党友 91万人
  • 2. 自民党国会議員 295人
 
※1は2と同数(295票)としてカウントされる為、一人当たりの党員もち票は0.000324176票。
つまり、10000人が投票してようやく3票。
なお、実際投票したのは65万人くらいだったので、1票あたりの重さは0.000453846票。
こう考えると、国会議員の1票は党員の約1万人分。
党員ではない国民は投票権さえもないので、国会議員の影響力は半端ない!
 
上記のようなルールで過半数取れたら勝ち。
 
誰も過半数取れなかったら、上位2名で決選投票。
ちなみに、戦投票で投票できるのは、295人の自民党の国会議員票のみ。
  
 

麻生太郎さんは高市さんを総裁にしたいと思ってた

 
麻生さんは約43人で組織する派閥の主。
つまりは、295票のうちの43票を所持していると言える大物。
 
そして、高市さんこそが総裁に相応しいと考えていた。
しかし、総裁選では、茂木さんと小林さんに分散して投票するよう派閥メンバーに号令をかけました。
 
何故か?
それは、決選投票で高市さんを勝たせるための布石。
 
普段は敵対気味の茂木さん、小林さんに投票することで貸しをつくる。
決選投票になったら、党員票の得票率の一番多かった候補へ投票することを約束させました。
 
 

ここが勝負師として流石なポイント!!

 
今回の麻生さんの立ち振る舞いのハイライトはまさにココ!
もしもここで、茂木さんと小林さんに提示する条件が「高市さんへの投票を約束」だったら合意は得られなかったことと思います。
 
しかし、「投票が多かった候補」という表現なら、「フルスペックを忘れるな…」という総裁選にあるべき民主主義の考えに沿うことになるから合意しやすかったわけです。
 
それに、茂木さんと小林さんは、総裁選で大差で負けることを回避できますし、更には、ほぼ確実に勝馬に乗ることもできます。
 
 

総裁選は麻生さんの予想通り高市さん対小泉さんで決選投票へ。

 
総裁選ではどの候補も過半数を取ることができず、勝負は決選投票に持ち込まれました。
ここで麻生さんの作戦が活きるんですね。
 
 
 「麻生派+旧茂木派+小林陣営」が一斉に高市さんに投票
 
麻生さんはこの展開を読み切っていたのでしょう。
 
麻生さんの派閥:43票
旧茂木派:約20票(推定)
小林陣営:約10票(推定)
 
…合わせたら70票超の大票団。
自民党国会議員全体の295票の約4分の1。
これが一気に火を吹くわけです!!
 
こうして高市さんが総裁に。
完全にゲームメーカーとして勝負を決めた麻生さん。
こんな大勝負やってみたい。
 
 

麻生さんの大博打。負けた時のリスクはデカかったはず。

 
ここまでの説明では、麻生さんの華麗な作戦勝ちと見えますが、もしこれ読みを外して、総裁選で小泉さんの方が多くの党員票をとって決選投票に臨んでたら、茂木さん、小林さん、どちらも小泉さんに投票されることになってた訳です。
 
正直、そういう展開だって十分考えられたはず。
大手メディアでは小泉さんの方が優勢であると報じていたように思いますし、私も小泉さんが新総裁になるのかな?…と思ってました。
 
それでも、麻生さんは、高市さんが民意で強く支持されていると信じることにしたんでしょうね。
 
私は政治的なことは分かりませんが、ギャンブラーとしての美学は分かるつもりです。
 
総裁選は決選投票を含めて2試合。
麻生さんは「1試合目で勝った人に投じる票」に全てを賭けました。
ゲーム開始前に賭けるので、ゲーム開始後はリカバリー不可。
 
もしも、1試合目で目論見と違ってたら…小泉さんが多く得票していたら、2試合目は意に沿わない投票をしなければなりませんでした。
 
普通は1試合目から自分が推す候補に全力投票すると思います。
でも、それじゃ勝てないと察して大博打に出た…。
 
 
…すごい。
そしてごめんなさい。
 
 
ここまで書き連ねてて気付きました。
麻生さんは全て理解して勝つべくして勝つ方法を見つけて臨んだのですね。
 
ギャンブルなんて言ってごめんなさい…。
これは、ギャンブルじゃなく確信あっての勝負の仕方ですね。
 
それでも物凄い度胸と信念が必要だったと思います。
もう常人と思えません…。
本当に凄いとしか言いようがありません。衝撃的でした。
  
 
私、全然政治に詳しくないので政治的なことは分からないですが、今回の総裁選はドラマチックで面白かったです。
政治が良い方向に変わっていくといいですね♪