2025/10/28
強い経営者には嫌われる覚悟が必要なのかも知れない

クールペイです!
ここ最近、求人市場が売り手市場であることも起因して、福利厚生や雇用条件など労働者側への配慮が極端になっているように思います。
もちろん、経営者として従業員を守るというのは非常に大切な使命の一つでもありますが、そればかりを気にしていると、もっと大切な使命を忘れてしまうのじゃないかと思っていて、これは日本全体の経済にも影響するのではないかと感じています。
スティーブ・ジョブズの裏の顔を知っていますか?
カリスマ経営者、イノベーションの天才として讃えられるスティーブ・ジョブズ。
そんな彼には、華やかの表の顔からは想像できない裏の顔があります。
1997年、ジョブズは12年ぶりにAppleのCEOに復帰しました。
当時のAppleは惨憺たる状況。
赤字は10億ドルを超え、倒産の危機に瀕していました。
諦めムードの中、彼はこう言いました。
「私はAppleを再び偉大な会社にするために戻ってきた」
そして、彼の冷徹、且つ、冷酷な改革が始まりました。
彼は最初に350を超えるラインナップがあったApple製品の97%をカット。
わずか10製品に絞り込みました。
そして、スリム化したラインナップと共に、不要人材を容赦なく削減。
わずか数ヶ月で4,100人をリストラしました。
エレベーターでジョブズと乗り合わせた際に、「君、何の仕事をしている?」と聞かれ、的確な回答を返せなかった従業員はその場で解雇されたというのは当時も話題になりました。
このような極端な改革は、「非人道的だ」「やりすぎだ」との批判も多くありました。
社員たちはジョブズを恐れ、嫌悪しました。
しかし、もし彼がこの決断を先送りにしていたら?
きっと、Apple社の赤字は膨張し、会社自体が消滅。
結果的により多くの社員や顧客を失っていたかもしれません。
ジョブズの選択は、AppleをiPod、iPhoneの時代へ導き、世界一の企業に蘇らせました。
嫌われる覚悟があったからこそできた革新であったといえます。
ジョブズだけではない。嫌われる覚悟があったからこそ成し遂げられた改革
スティーブ・ジョブズを一例に挙げて紹介しましたが、改革を成し遂げた経営者の多くは、他にも嫌われる覚悟をもって改革を成し遂げた経営者が多くいます。紹介します。
Amazon ジェフ・ベゾス
彼は社員を「数字」で徹底管理し、「週60時間労働が当たり前」という文化を根付かせました。ベゾスは「顧客第一」を掲げますが、一方で大胆なリストラを繰り返し、成長を支えました。結果、Amazonはeコマースの帝王に君臨。社員の不満は絶えませんでしたが、ベゾスの決断がなければ成し遂げられなかったことと思います。GE ジャック・ウェルチ
彼は事業を117個閉鎖し数万人を解雇しました。「活力ある会社か、死に体か」の二択で評価し、成果の出ない部門をバッサリ切り捨てる。社内では「ジャック・ザ・リッパー」と恐れられましたが、GEの時価総額を4,000億ドル以上に押し上げ、株主価値を最大化しました。「優しさは利益の敵」という自身の哲学に忠実な経営を突き通しました。X イーロン・マスク
2022年、Twitter(現X)を買収した直後、彼は社員のSlackやメールを突然遮断。半年で社員の8割を解雇しました。「ハードコア」な文化を強要し、残った者だけが生き残るサバイバルを課しました。もちろん批判の嵐でしたが、この改革でXはスリム化し、AIや新機能の開発に集中。マスクの「嫌われても進む」姿勢が、テスラやSpaceXの成功を支えてきました。Netflix リード・ヘイスティングス
2011年、DVDレンタル事業を廃止し、ストリーミング一本にシフト。数千人の社員をリストラしました。当時、社員からは「裏切り者」とバッシングを受け株価は急落しましたが、この決断がNetflixをグローバルなエンタメ帝国に進化させました。彼は自著で「自由と責任の文化」を掲げつつ、成果を出せない者は容赦なく切る。それが長期的な成長の鍵だと語っています。どうしてこんな大胆な改革ができるのか?
人間誰しも、できることならば嫌われたくはないものです。
だから、嫌われる覚悟を持つってことはとても勇気がいること。
しかし、大きな改革をしたココまでで紹介した経営者たちはそれができました。
その根源になるものはなんなのか?
それは信念ではないかと思います。
「なんのために」という目的と「どんなふうに」という到達点。
これらが明確だからこそ、ブレずに真っ直ぐに進める。
時として、それが冷酷な独裁者のように避難されようとも関係ない。
自分の信じる道を突き進みます。
そんな強さが、世界を変える改革を成し遂げる原動力なのだと思います。
どうしたら、そんな強さを宿すことができるのか?
「なるほど。明日からは自分の信念に沿って、真っ直ぐに時に冷酷になってでも改革するぞ!」…そう思って誰もができるならば誰もが改革者になれます。
しかし、これは言うは易しやるは難しです。
やっぱり、本音で嫌われたくないですからね…。
日々の積み重ねで改革者のモチベーションを手に入れる。
そんなわけで、改革をするための準備です。
あなたが、もしも、大きな改革を成し遂げて、今の会社をもっと凄い会社にしたいならば実践してみてください。
信念を魂に刻みましょう
1. なんのためにこの会社を経営しているのか?
将来目指している到達点はどこなのかを思い出してみてください。
既に、心の中の何処かにあるはずです。
2. 次に、それを紙に書いてみましょう。
なるべくシンプルに紙1ページに収まるように書いてください。
3. 反復して心に刻みましょう。
「2」で書いた紙を毎日読み上げて下さい。
毎日読むことであなたの魂にそれは刻まれます。
4. 判断に迷った時に思い出して!!
「1」〜「3」が日々の練習だとしたら、これは練習試合。
会社経営の日々の中で、判断に迷った時は、この判断が信念に基づいているかを心に問うてみて。そして、恐れずに信念に従って判断をして。
5. 嫌われる覚悟をもって決断できた自分を称えて!
数々の偉大な経営者と同じく嫌われる覚悟をもって英断できた自分を称えること。
これは、決断が間違っていても合っていてもどちらにしても素晴らしいことです!!
信念をもって選んだ自分を思い切り称えてください。
誰もできることじゃないけど、原理上は誰もができ得ること。
能力に頼る必要はなく、覚悟があれば実現できるものです。
もちろん、信念に基づいた決断であるか、正解であるかは別問題だから、この決断ができれば大成功できるとは限らない。
場合によっては、周囲の反対を押し切った覚悟をもった決断が結果的に間違えであることだって大いにありえることと思います。
それでも覚悟をもって突き進む経営者ってかっこいいなって思います。



