2026/01/17
貨物軽自動車運送事業者の安全対策と法改正|整備工場が考えるべきリスクと対策3選

クールペイです。
2025年4月から貨物自動車運送事業法の一部が改正されました。改正内容のひとつが、貨物軽自動車の安全対策強化です。
・最近、軽貨物の整備依頼が増えてきたな
・配送車両はとにかく時間がなくて困るんだよ
・今後の取り引きを増やすべきか、迷うところだ
EC(電子商取引)市場は、ここ数年で拡大しています。それに伴って、宅配便の取り扱い件数と貨物軽事業者数も増加傾向にありました。しかし、いくつかの課題も顕在化しています。
宅配便個数と貨物軽事業者の増加に比例して、重大事故が近年増えてきているのです。国土交通省はこの現状を改善するひとつの案として、貨物自動車運送事業法の改正に踏み切ったのです。
今回の記事では、貨物自動車運送事業法改正の背景とこれからの整備工場が求められることについて解説します。
この記事を読めば、貨物軽事業者の現状を踏まえ、整備工場としてどのような経営判断・対応が求められるかがわかります。
貨物軽事業者が法改正で求められているのは、より安全に業務を行うことです。そして整備工場に求められているのは、シビアコンディションで使用される軽貨物車両を適切に整備することです。配送車両の整備は、時間と金額の制約が厳しいですが、軌道に乗れば定期的な入庫が見込める仕事になります。軽貨物事業者のニーズに応え、会社の利益に繋げられるようにしていきましょう。
クールペイは社会インフラを支える整備工場を、資金面からサポートさせていただきます。
貨物自動車運送事業法改正の背景

近年、EC(電子商取引)市場の拡大により、軽貨物車両による配送需要は急速に高まりました。宅配便の取り扱い個数が増える中で、個人事業主も含めた軽貨物事業への新規参入も相次いでいます。
一方で大きな問題となっていたのが、重大な交通事故の増加です。国土交通省による平成28年~令和4年のデータから事業用貨物車両の死亡・重傷事故件数を見てみます。
軽貨物以外の事故件数は減少しており、データ期間中27%減と改善がみられていました。しかし軽貨物に関しては事故件数が増加しており、データ期間中では103%増と見過ごせない状況になっていたのです。
この背景には、単純な安全意識の低下だけでなく、配送業務の過密化や長時間運転、車両管理体制の不備といった構造的な要因があると考えられます。特に軽貨物事業は、比較的少ない初期投資で参入できる反面、車両管理や点検整備が個人任せになりやすい傾向にあります。
国土交通省はこの現状を踏まえ、事故リスクを業界全体で低減させるために、貨物自動車運送事業法の一部改正に踏み切りました。今回の法改正では1人で事業を行っている場合でも、自ら安全対策を実施する必要が明記されています。
この改正は整備工場にとっても無関係ではありません。安全対策の義務化により、法定点検やメンテナンスの需要増加が見込めるからです。
事故の背景には軽貨物運送事業者数の増加がある

軽貨物車両の事故の背景には、軽貨物事業者数の増加があります。軽貨物事業者の事故が増えているのは事実ですが、分母となる「事業者数」が増加していることで近年目立った数字になっていたのです。
また事故増加の原因としては、軽貨物特有の業務内容も関係していると考えられます。
軽貨物配送は、狭いエリアで頻繁な停車と出発を繰り返す特殊な業務です。そのため刻々と変わる交通状況に対し、瞬時の的確な判断を何度も行う負担がかかっています。
配送業務は「いつまでに納品する」という常に時間との勝負にさらされているため、事故のリスクも上がりやすいのです。
また近年の特徴として、事業者数が増えている一方で、車両保有台数はそれほど増えていない点が挙げられます。これは、1事業者あたりの保有台数が増えていない、もしくは車両1台のみで事業を行う個人事業主が増えていることを示唆しているのです。
このような事業構造では、1台の車両にかかる負担が大きくなり、結果として稼働率が高くなり過ぎてしまいます。稼働率が高過ぎる弊害は以下の通りです。
・走行距離が伸びやすく、部品交換のサイクルが早い
・車両を休ませることができないため、点検整備が後回しになる
・突発的なトラブルが発生したとき、仕事にならない
代替車両を持たない事業者にとっては車両を稼働させないと収益にならないため、配送業務が優先になりがちです。その結果、必要なエンジンオイル交換や点検整備が後回しになってしまうのです。
【時間と金額】|見積もりを明確にすべき理由
貨物軽事業者だけでなく、宅配業は常に納期に追われる仕事です。決められた日時と場所に荷物を配送するだけでなく、帳票整理や集荷まであるので、車両を止められる時間はどうしても限られてしまいます。
配送業務によって収益が発生するので、貨物事業者としては車両をなるべく稼働させたいと思うでしょう。
そのような業務体系であるからこそ、貨物事業者が自動車の整備や点検に求めるのは、内容だけでなく「スピード」なのです。
しかし整備工場側からみると整備ミスが発生しやすい条件が揃ってしまいます。その条件とは以下の通りです。
・作業時間がいつもより短く焦りがでる
・部品の納期しだいで予定を組み替える必要がある
・時間に追われて確認作業が疎かになる
・無理な予定組みによる疲労
・納期のプレッシャー
さらにこの限られた時間の中で、見積もりを提示して、整備内容をお客様である貨物事業者と決定しなければなりません。整備工場としては、配送中の故障がないように万全を期したいのですが、事業者も予算があるので整備内容を精査する必要がでてきます。
貨物事業者に限ったことではありませんが、見積もりは「時間と金額」を明確に伝えましょう。どのような場合でも、見積もりの精度があまいと結果的に整備工場側が大きな責任を負うことになり、お客様からの信頼も失ってしまいます。
重要なのは、自社の体制で「時間と金額」に見合った仕事ができるかを見極めることです。無理して仕事を受けることが、必ずしも信頼に繋がるわけではないからです。
短時間かつ限られた予算内で仕事として成り立つか、自社で対応できる作業なのか、などを冷静に判断することが重要です。事前の見積もりで「時間と金額」を明確にして、お互いが納得できるように仕事を進めていきましょう。
法改正時代に整備工場が取り組むべき対策3選
法改正によって貨物事業者の安全意識はさらに上がり、整備依頼がより増えることが考えられます。整備工場が今から準備できることは何があるでしょうか。整備工場が取り組むべき対策3選は以下の通りです。
・迅速さと正確さを両立する整備体制
・定期点検+使用状況に合わせたメンテナンスの提案
・申し出事項は必ず記録しておく
貨物事業者は法改正により、事故の防止やコンプライアンス遵守をさらに求められており、車両の管理・メンテナンスは必須になっています。このような状況だからこそ、整備工場に必要なことは迅速かつ正確な整備と事前の見積もり提案、整備記録の管理になるのです。今後、貨物軽車両の整備ニーズは高まりが予想されます。今から受け入れ体制を整えることで、市場のニーズに応えられる整備工場になり、自社の収益に繋げていけるようになるのです。
迅速さと正確さを両立する整備体制
整備作業において、迅速さと正確さの両立には仕組みを整えることが不可欠です。特に配送車両の整備は時間の制約が厳しく「早く整備をしてほしい」という要望が前提になります。この状況で属人的な対応を続けると、確認不足や判断ミスが起こりやすくなります。だからこそ、誰が対応しても一定の品質を保てる仕組みが重要になるのです。具体例は以下の通りです。
・車両の整備履歴を担当者同士で共有する
・消耗品を予想して部品の手配をしておく
・同一車種があれば、そのデータも参考にする
これらをスタッフ同士で共有すれば、作業時間を短縮しつつ、整備品質を落とさずに対応できます。仕組み化された整備体制こそが、迅速さと正確さを実現できるのです。
定期点検+使用状況に合わせたメンテナンスの提案
法定12カ月点検と車検だけでなく、使用状況に合わせたメンテナンスも提案していきましょう。配送車両の場合、シビアコンディションに該当することが多く、消耗品の交換サイクルが早くなるからです。具体例としては、エンジンオイルの早期劣化やブレーキパッドの早期摩耗などです。
また月間走行距離から、メンテナンスの事前見積もりを作成しておくことも効果的です。定期的な入庫があれば、整備履歴と月間走行距離で、おおよその交換部品の目安をつけられるからです。必要な交換部品の提案を事前にすることで事業者の信頼も高まり、仕事に対する納得感も大きく変わります。
配送業務で使われている車は通常とは異なる視点で、定期点検やメンテナンスの提案をすることが大切です。
申し出事項は必ず記録しておく
申し出事項は必ず記録しておきましょう。些細なことや再現性のないことでも、後になってから不具合に繋がってしまう場合もあるからです。ちょっとした異音や走行中の違和感など、再現性のない症状でも申し出事項はそのまま記録しておきます。使用頻度の多い車ほど故障のリスクは高くなります。トラブルを未然に防ぐためにも、申し出事項は記録しておき、今後の整備に活かせるようにしておきましょう。整備工場の経営判断|ファクタリングサービスという選択肢
貨物車両の整備を受ける際には、整備代金の支払い方法を確認しておきましょう。法人との取り引きでは、当日精算ではなく請求書を求められることがあるからです。信用のある取り引き先であれば、売掛金となっても決済日には入金になるので問題ありません。しかし売掛金が増えすぎると、資金繰りを圧迫する原因になってしまいます。
資金繰りが心配なときには、クールペイにぜひご相談ください。
クールペイは整備工場が法人相手に発行した請求書をもとに、審査をさせていただいた上で売掛金を早期に現金化できるファクタリングサービスを提供しています。値引きや無理な条件変更をすることなく、売掛回収期間を短縮できるため、資金繰りの安定に繋げられるのです。
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